平成26年3月31日公布、4月1日施行(一部は、10月1日から)の改正雇用保険法、施行規則

以前のブログでもお伝えしましたが、平成26年3月31日に改正雇用保険、施行規則が公布されました。

改正雇用保険が成立しました(平成26年3月31日公布)

この時は、ざっとしかお伝えできなかったので、少しずつ内容を見て行きたいと思います。

 

特定受給資格者の改正について

特定受給資格者については、何度かブログで書いてきましたが、いくつか特定受給資格者の範囲というものが決まっています。
大きくわけて、「倒産」等により離職した者と「解雇」等により離職した者、となります。

 

これらは、雇用保険法施行規則第35条、第36条に書かれているものです。今回この施行規則が改正になりました。
 
その前に、今までに書いたことのおさらいです。

失業手当は、ハローワークで求職の申込をしてから、
待期期間(7日間)=全員
待期期間(7日間)プラス給付制限期間(一般に3ヶ月)=正当な理由なく自己都合退職した人や重大な自己責任で解雇された人など
という、もらえない期間、というものがあります。

しかし、実務の世界では、給付制限のない人(7日間だけ待つ人)でも、初めて現金が振り込まれるのは、公共職業安定所で求職の申込みをしてから数えて約1か月後になります。7日後すぐ現金が、ということではありません。

特定受給資格者は、上記の「3ヶ月の給付制限」というものがない人のことです。

 
では、改正部分は、どのようになったのでしょう。

1,賃金(退職手当を除く)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2か月以上となったこと、又は離職の直前6か月の間のいずれかに3か月あったこと等により離職した者

この列挙は前からあったのですが、「又は」以下の部分が増えました。6ヶ月間の間のどれかに3ヶ月あったことということも該当することになりました。引き続き2ヶ月以上、というだけではハードルが高かったのかもしれません。

 

2,離職の直前6か月間のうちに(1)いずれか連続する3か月で45時間、(2)いずれか1か月で100時間、又は(3)いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した者。事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者

 

この部分(長時間労働)も改正になりました。以前は、「3ヶ月間に連続して月間45時間を超える時間外労働」だけでした。

 

それが、直前6ヶ月間で、いずれか1ヶ月が100時間を超える時間外労働と、さらに、直前6ヶ月間のうち、いずれか連続する2ヶ月以上が平均80時間を超える時間外労働、の場合も特定受給資格者になります。

100時間を超えると、1ヶ月だけでもいいのですね。

賃金の不払いと、長時間労働に関しては、政府もなくしていくという決意の表れなのでしょう。

 

暫定措置の3年間延長について

平成26年3月31日までとして決められていた暫定措置がありました。

1,個別延長給付
2,特定理由離職者の所定給付日数の拡充
3,常用就職支度手当の対象拡大

の3種類です。

 

これらは、すべて平成29年3月31日までの3年間延長となりました。

1の、個別延長給付については、厳格化が求められる、となっていました。

個別延長給付など、暫定措置の3年延長

こちらのブログ記事に書いたように、対象者の基準を絞ることで、延長となったようです。

上記ブログ記事には、書いていなかったのですが、「一定要件を満たす40歳未満の方についても常用就職支度手当の支給対象」となるという常用就職支度手当の拡大も、3年の延長が決まりました。

 

常用就職支度とは、障害のある方など就職が困難な方が安定した職業に就いた場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満であり、一定の要件に該当する場合に支給される、というものです。

就職が困難な人という部分に、暫定措置ではありますが、上記の支給対象が加わったわけですね。

長くなったので、平成26年4月からの雇用保険法改正については、また次回も書きます。
改正雇用保険法のまとめ(平成26年)その2