平成26年雇用保険改正のまとめについて

平成26年3月31日に公布されて、4月1日から改正された雇用保険法のまとめの最終回です。
今回は、教育訓練給付の拡充についてを書きます。平成26年10月1日から、「教育訓練給付」の給付内容が拡充されます。「専門実践教育訓練」という制度が増えます。

 

教育訓練給付は、労働者や離職者が厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合に、その経費の一部を支給する制度です。「雇用の安定と再就職の促進を図ること」を目的とする雇用保険の給付制度となります。

 

なお、教育訓練給付に関する改正は、平成26年10月1日施行になっていますので、新規定適用は、施行日以降に訓練を開始した人になります。

 

追加される教育訓練給付(改正)

教育訓練給付は、10月から、以下の2種類になります(雇用保険法施行規則第101条の7。一般教育訓練給付は、現在もあります)。

 

(1)一般教育訓練給付
教育訓練給付の対象となる講座:厚生労働大臣の指定を受けていることが必要。下記(2)を除くもの
支給要件期間:3年以上(初回は1年以上)の雇用保険の被保険者期間を有していること
給付率:20%(上限10万円)ただし、4千円を超えない場合は支給されません
給付制限:教育開始3年以内に給付を受けた時は、支給されません

 

(2)専門実践教育訓練
対象となる講座:中長期的なキャリア形成に資する専門、実践的な教育訓練で、厚生労働大臣が定めるもの
厚生労働大臣が指定した講座(専門実践教育訓練)が対象となり、平成26年8月中旬から順次指定予定です。

支給要件期間:10年以上(初回は2年以上)の雇用保険の被保険者期間を有していること
給付率:40%(更に、受講修了日から一年以内に資格取得等し、被保険者として雇用された又は雇用されている等の場合には20%を追加支給で、合計60%)
給付上限:年32万円(受講修了日から1年以内に資格取得の上で就職または在職の場合は48万円)
給付制限:教育開始10年以内に給付を受けた場合は、支給されません。
給付期間は原則2年(資格の取得につながる場合は最大3年)

 

さらに、専門実践教育訓練を受ける45歳未満の離職者は、教育訓練支援給付金を併給できます。支援給付金は離職者前の賃金に基づく基本手当の半額となります。(ただし、これは平成30年度までの暫定措置)

 

支給申請手続きは、教育訓練を受講した本人が、受講修了後に申請することになっていますが、専門実践教育訓練は長期に渡る(下記参照)ため、分割受給ができます。教育訓練支援給付金も、分割受給できることになっています。

下記、1から3のうち、厚生労働大臣の指定した講座となります。

 

1、業務独占資格・名称独占資格の取得を訓練目標とする養成施設の課程

訓練期間は1年以上3年以内となります(職業能力開発局長の定める1年未満の養成課程を含む)
対象の業務独占資格:助産師、看護師、准看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、歯科衛生士、歯科技工士、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、柔道整復師、美容師、理容師、測量士、電気工事士、建築士、海技士、水先人、操縦士、航空整備士

対象の名称独占資格:保健師、調理師、栄養士、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士、製菓衛生師

2、専門学校の職業実践専門課程
訓練期間は2年です。

3,専門職大学院
訓練期間は2年または3年以内

 

対象となる厚生労働大臣の指定の講座については、平成26年8月中旬から順次発表とのことなので、厚生労働省ホームページでお知らせすることになっています。対象にならないといけませんので、専門実践教育訓練を受講したいとお考えの方は、報道にも注意しておいてください。