「長期失業者の求職活動と再就職状況」の調査結果を見た感想

労働政策研究・研修機構の研究成果情報を読んでいましたら、以下のような調査結果がありました。「長期失業者の求職活動と再就職状況」というものです。

 

失業期間が1年以上におよぶ人を対象にしたアンケート調査をして分析したものでした。失業の契機・理由、求職活動の実態や再就職状況だけでなく、同じ長期失業者でも、どのような点で、再就職が決まったかの成功要因も分析してありました。

 

みなさんの参考になると思い、ご紹介いたします。

労働政策研究・研修機構(JILPT)の平成27年 1月30日付発表、「長期失業者の求職活動と再就職状況」より

出典* http://www.jil.go.jp/institute/research/2015/133.htm
調査シリーズNo.133 「長期失業者の求職活動と再就職状況」

執筆者は、伊藤 実氏( 前・労働政策研究・研修機構 特任研究員)となっています。

 

上記ページより、一部を引用させていただきます。

再就職の成功要因を分析したところ、学歴や職歴といったキャリアが、ほとんど影響していないという結果になった。再就職の成否に強く影響したと思われるのは、職業相談やカウンセリングであった

 

アンケートの図表をみますと、役に立った職業相談やカウンセリングの具体的内容としては、「職務経歴書の記載方法取得」が一番になっていましたが、その中でも、再就職者の回答率が求職者を上回っている項目、再就職が決まったような人は、どんなことが役に立ったと思ったのか、上回っている項目を選び出しますと、

「面接や自己アピールのやり方を理解し、実践できるようになった」、「職業や職種についての希望を明確にすることができた」、「自分の持っている職業能力を明確にできた」

だったそうです。

 

とかく、求職者で、なかなか再就職が決まらない人は、学歴とか、これまでの職歴、経歴など、過去のこと、もう今さら変えることができないことに、原因を求めがちですが、あきらめなければ、そして正しい知識と専門家の指導を受ければ、なんとかなるんだということがわかります。

 

それには、実践的な指導がやはり有効です。職務経歴書の書き方だとか、面接ではどのように受け答えをしたらいいのか、などです。

その過程を通じて、自分の希望が明確になるといった作用がでてくるんですね。

ぼんやり、よりは、はっきり明確に、です。自分のことは、自分がわかっているようで、そうでもないということなのかもしれません。

 

再就職を実現できた要因として回答率が高かったのは、「職務経歴書の書き方や面接の受け方について実践的な指導を受けたこと」、「再就職の希望条件を下げたこと」、「職業相談やカウンセリングを受けて再就職意欲が高まったこと」、「職業相談やカウンセリングを受けて行動計画を作成したこと」

 

アンケート結果を見ていますと、中には「再就職の希望条件を下げた」という回答もありますが、これも職業相談やカウンセリングを受けていく中で、最初は理想を高くしていたが、もっとその人にあった職業があるということを知ったことも入っているかもしれません。

 

どうしても事務職がいいという希望条件だったのが、営業でも事務職の経験を活かせるものに変えたとか、中身の具体的なところはわかりませんが、給与面や、休みの多さなど待遇面だけでなく、「希望条件」の中身は、いろいろとあるのでしょう。

 

そして、実践的な指導によって、採用面接時に効果的にアピールできた結果が採用につながったのでしょう。「入社に対する熱意・やる気、体力・忍耐力といったことも強調する者の割合が高かった」とのことですから。

 

採用する側も、おそらくボーダーラインに面接を受けた人の中で何人かいたうえで、「この人」と決めるわけですから、最後の一押しが必要です。そこまでくれば、もう学歴とか職歴よりも、人柄や熱意といったものが重視されるかと思います。

 
やはり、自分勝手な思い込みで悩み続けるよりも、第三者からの適切なアドバイスをもらえるよう、職業相談やカウンセリングの利用も考えてみてはいかがでしょう。