「保育園落ちた」の増田ブログから論点が出てきていますが

はてなの匿名ダイアリー、通称「増田」で、「保育園落ちた 日本死ね」エントリーで国会議員も注目した問題です。

これからの日本は人口減少社会ですから、今までと同じでは労働市場も小さくなります。一億総活躍社会として高齢者、女性、障碍者、がんの治療をしながら仕事復帰した人、介護をしながら働く人など今までよりも多くの人に労働市場に入っていただいて、働いてもらう、ということが必要となります。

 

特に女性の場合は、「輝く女性応援会議」もありまして重点的に考えていくのだろうと思いました(オフィシャルブログ『SHINE!』がしね、に読めると言われて注目されたことで覚えていらっしゃる人もいるかと思います)。「働く女性たちが、より働きやすく、能力を発揮できるように。子育てをしながら、もっと社会で活躍できるように」というコンセプトです。

輝く女性応援会議 | 首相官邸ホームページ

 

一億総活躍社会には、産休後に働きたいという方も含まれます。

そうなりますと、保育所に預けて働きたいわけです。ですが、保育所が都市部では不足しているということは、いろんなところで、目にします。

 

しかし、箱だけ増やしても中で働く人、保育士が増えないと保育園が開園できませんね。では、世の中の転職のように、保育士たちが次の職場を探して働く場合、不安に思う要素や、働いていた時にはどんな不満があったのでしょう。不安に思うことや、不満を解決しないと、また働こうと思う人も増えませんからね。

今回は保育士に限定して考えてみます

こちらのサイトは主に、失業保険(雇用保険)や最近の求人傾向に関して書いていますが、いつものようないろんな業界やホワイトカラーの転職ではなく、今回は、保育士に限ってアンケート結果を中心に見たいと思います。

 

厚生労働省のページから見てみることにします。
保育関係

 

ここのページには、保育士になりたい人のための情報もありますが、今回は、「保育士の再就職支援について」の部分を見ます。

 

保育士へのアンケート(保育士の再就職支援に関する報告書の部分)では、給与は勤務内容に比べて妥当ですかの問いに、「妥当40.9%、やや安いが37.2%、かなり安い15%」です。

かなり安い、やや安いと思う人(このふたつで割合が半数以上なる)は、「職務の大きさ、責任に比して安い」となっています。

 

そうですね。幼児は突然、どんなことをするかわかりませんし、保育士さんは常に安全に配慮しないといけないので、気が抜けません。命にかかわる仕事です。職務や責任を考えると、給与が安いと思う人が多くなるのでしょう。

それでも、仕事の継続意欲に関しては、「長く続けたい」がトップで、56.3%です。

 

次に、潜在保育士についての調査(潜在保育士ガイドブック)を見ます。なお、潜在保育士とは、保育士の資格を持ちながら現在は離職している人を指します。

 

保育園で就労していない理由は、「求職しているが条件にあう求人がない」29.6%でした。次が「就職する必要性を感じない」、3番目が「就職に不安がある」で、上位3つがほぼ同じような割合でした。

 

個人面での不安は、「家庭との両立」、「自身の健康・体力」があがっていて、どれも心情がわかるような内容です。特に、年齢が上がるにつれ体力への不安は、幼児をみるわけですから、私もよくわかります。

 

しかし、それよりも職場環境における就業への不安を注目したいと思います。全体としては、「勤務時間」、「人間関係」、「雇用条件」の順番でした。「賃金」に関しては、20代、30代の若い人たちに目立つようです。

 

離職理由も同様に、「人間関係」「雇用条件に不満」が上位2つとなっていました。

 

私が注目したのは、「職場における本業以外の業務負荷」です。自由記入のところにも、「事務的作業・書類記録が苦手だった」とか、「提出書類の多さ」が書かれていました。

保育園では、今日あったことなど連絡事項を書いたり、保育園だよりなどのプリントを配ったり、指導案を練ったり、行事の用意などありますから、子どもたちがお昼寝をしている時も仕事はいっぱいあります。このようなことも、残業となったり、ある先生だけの集中してしまうなどの弊害があるかもしれません。

 

細かい点は、上記報告書、アンケートを見ていただくとわかりますが、再度働くことに対する不安要素は、賃金だけではないようです。

 

短時間型勤務、できれば、短時間だけど正規雇用のような制度があるといいですね。柔軟な働き方ができることが求められます。

潜在保育士の希望する勤務形態は、パートタイムが圧倒的に多いです(60.2%)。しかし、これは短時間だけ働きたいという面が強いのではないでしょうか。

パートタイムとは言うものの、非正規雇用を選びたいというよりは、正規雇用で短時間という働き方があれば、そちらを選びたい人もいることでしょう。

 

さらに言えば、本業だけのパートタイムという働き方を選びたい人もいることでしょう。事務的作業や雑用ではなく、子どもたちと遊んだり、保育が中心の業務。

遅番だけ、早番だけ、さらには本業だけなど、柔軟性があるといいのでしょうね。

 

賃金だけ高くしても働きやすい環境、勤務形態でないと、保育士の数は思ったよりも増えないのではないかと感じました。

賃金は高くなったが、残業多いだとか、フルタイムしか求人がない、だと潜在保育士の復帰や保育士を目指す人たちが増えるのだろうかということです。