人手不足の時代の上、訪日観光客も増えていることですから

いろいろなところで報道されましたので、ニュースを見た人も多いかと思いますが、平成28年4月の有効求人倍率が発表になりました。

厚生労働省のページより
一般職業紹介状況(平成28年4月分)について |厚生労働省

 

4月は1・34倍でした。前月よりも0・04ポイント上昇です。4月の完全失業率は前月と同水準の3.2%でした。また、「就業地別」の有効求人倍率が、平成17年2月に集計を開始して以来初めて、すべての都道府県で1倍を超えたとのことです。1倍で数字的には誰でも就職できるということです。

 

これはまさしく、人手不足で求人数が増えているからですね。リーマン・ショックの頃から5年くらいの状況から比べると、天と地の違いです。4月の新規求人は前年同月と比べ、3.9%増となっています。これを産業別にみると、教育,学習支援業(8.2 %増)、宿泊業,飲食サービス業(8.0 %増)、医療,福祉(6.9 %増)、卸売業,小売業(5.8 %増)の業界で増加となっています。

 

4月ですから、教育関係の求人数が多かったのでしょう。それと宿泊業は海外からの観光客も増えていますし、日本人の旅行も順調ですから人手不足が深刻です。これに連動するように飲食サービス業も同じ状況ですね。医療、福祉関係も求人数が増えています。こちらも人手不足がいつも言われている業界ですね。

 

念のため減ったのは、どの業界かといいますと、情報通信業(4.5 %減)、生活関連サービス業,娯楽業(0.6 %減)などとなっています。
今回は、求人が減ったと言われる(それでも1%に満たないくらいの減少)生活関連サービス業や娯楽業ですが、今回は減ったといえ、学習支援、宿泊、飲食、小売、娯楽業と並んで人手不足が言われています。

 

なお、生活関連サービス業とは、具体的に言うと、理容業、美容業、エステティック業、結婚式場業などです。娯楽業については、ボウリング場などです。ついでにその他、人手不足にあげられていたのは具体的に言うとどのような商売かというと、学習支援とは、学習塾、外国語会話教室など、宿泊業は旅館、ホテルなど、飲食サービス業は、レストランなど、小売業は百貨店、総合スーパー、コンビニエンスストアなどです。
 

参考資料として、ハローワークでの募集ではないのですが、公益社団法人全国求人情報協会が発表している「求人広告掲載件数等集計結果(平成28年4月分)」でも求人広告が増えていることがわかります。

4月の求人メディア全体の広告掲載件数は1,233,515件で前年同月比+16.9%となりました

 

さて、報道で話題になったのが、東京の有効求人倍率です。2倍を越えました。東京都は2.02倍、最低は沖縄県の0.94倍となっています。

東京は、求人活動をかなり行わないと、人が集まらないということになりかねません。ハローワークに出すだけではなく、積極的に募集をかけないといつまでたっても、人を雇うことができないことになります。

 

また、「正社員有効求人倍率は0.85倍となり、前月を0.03ポイント上回りました」とのことなので、まだ正社員としての求人は足りていないようですが、これもどうなるかわかりませんね。

ただ、厚生労働省のページには、この「正社員」には注意書きがあって、「正社員有効求人倍率は正社員の月間有効求人数をパートタイムを除く常用の月間有効求職者数で除して算出しているが、パートタイムを除く常用の有効求職者には派遣労働者や契約社員を希望する者も含まれるため、厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる」とのことです。機械的に計算しているとはいえ、傾向はわかります。

 

会社によっては非正規雇用の人たちを正規雇用にしていく動きも報道されていますが、そのようにしないと従業員として働いてくれるような「囲い込み」できないでしょう。新しく人を雇い入れるとしても、仕事を覚えてもらうまで時間もかかります。雇った人が戦力となってくれるかどうかもわかりません。それよりは今は非正規雇用の人でも、仕事に慣れていて、中には新卒社員以上の働きをする人もいるようですから、そのような人を正規雇用、正社員にしたほうが会社にとってもいいわけです。

 

切実に、経営者の意識改革が必要でしょうね。気に食わないと「お前はクビだ」というのはもう時代遅れですし、ブラック企業のような会社ではこれから、やっていけない時代です。今いる従業員を大切にしないと、募集をかけても人を採用することができないままになってしまいます。とにかく、特に東京では簡単に人を採用できない時代だということです。

 

さて、統計を見ていますと、「都道府県別有効求人倍率(就業地別)」がありまして、就業地ごとの求人数を各地の求職者数で割って算出した就業地別の求人倍率とのことなのですが、すべての都道府県で1倍を超えています。それとともに、「都道府県・地域別有効求人倍率」というものがあって、こちらの数値が「東京は2,02倍になった」と言われていたものです。東京で採用して、就業地は埼玉というような違いかと思われます。東京は、求人募集も多く出ているということでしょう。

 

就業地別のほうが、参考値となっていました。ちなみに、私の住む埼玉県では就業地別では、1.21倍ですが、都道府県別・地域別有効求人倍率は、1.01倍となっていました。

 

どちらにせよ、選ばなければ就職できないという時代ではないこと、求人募集の数が増えてきているのに、求職者は少しずつですが、減ってきていることは統計から読み取ることができます。

完全失業率は前月と同水準とのことでしたが、以前のリーマン・ショックの頃のような職があるだけましという状況から変わっていることは確かですので、現在、失業中の人には就業先を選ぶこともできるようになり、朗報ではないかと思うところです。