賃上げの理由で最も多かったのは、「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」

大企業だけの話ではないのです。中小企業・小規模事業者における賃上げの状況の調査にも現れています。

以前から、特に三大都市圏で、アルバイトの賃金が上がっていること派遣社員の賃金が上がっていることを書きました。

 

賃金を上げないと人が集まらない、また、従業員も辞めてしまうという経営者の悩みが多くなっているようです。

経営者や社長は、とかく、気に入れなければ人を辞めさせる、と言われることが多いかと思いますが、現在は、社内環境を整える、賃金を上げるなど努力をしないと人材が集まらない時代になっています。労働環境の面からは、当然のことですが。

 

人手不足については、単なるイメージとか、個人的な印象だけでなく、以下のような経済産業省の調査結果からも読み取れるのではないでしょうか。

 

平成28年9月1日公表、経済産業省のページより
平成28年中小企業の雇用状況に関する調査 集計結果の概要等を取りまとめました(METI/経済産業省)

 

平成28年の春闘妥結結果等を踏まえた中小企業・小規模事業者における賃上げ状況を含む雇用状況とのことで、8月までに提出があった分のみとのことなので、まだ中間発表的なものになりますが、傾向はわかると思います。

上記ページの概要について一部引用いたします。

平成28年度にベースアップや賞与・一時金の増額等何らかの賃上げ(常用労働者1人当たり平均賃金の引上げ)を行った企業の割合は平成27年度の61.4%に対し、63.9%と2.5%増加しました。また、賃上げを実施した理由で最も多かったのは、「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」で、続いて、「業績回復・向上」となってお ります。さらに、平成28年度に「人員を増やした/増やす予定」と回答した企業は、今年度53.0%となり、昨年度より7.2%増加しています。その方法としては、中途採用による人員増加を実施している企業が多いという状況が見られます。

 

中小企業で、何らかの賃上げをおこなった事業者は、昨年度より、2.5%増えたとのこと。8月までの調査で63.9%の事業者になります。その理由は、やはり、人材の採用それと従業員の引き留めの必要性から来ています。資料をダウンロードするとわかりますが、グラフになったものをみますと、その多さが認識できるかと思います。

 

その次は、「業績回復・向上」で、会社としても利益が出ているからこそ、賃金も出せるという結果です。従業員にそれをかえすことで、結果的に人材の流出も防ぐことができるのでしょう。業績が好調であれば賃金を出し、業績が低迷したままとなると、賃金を引き上げることは困難です。

 

この項目は複数回答が可能なのですが、この「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」と、「業績回復・向上」の2つでほぼ理由が占められるような状況でした。

 

それと、気になったのが、反対に、賃金を引き上げない、引き上げていないという事業者の回答のひとつです。

「人材不足による事業活動の停滞」です。

割合的には、8.5%だけですが、このような事業者があるという事実です。これはまさしく、人手不足により、事業拡大が望めない、または、仕事はあるのに、お客様はいるのに、もっと増やすことができないという問題でしょう。仕事が回らない、ということになります。

人材不足の問題はこれから会社側も早めの対応が必要になるかと思います。

 

今回の調査は、関東、北海道、九州など地域ブロックにわけた賃金引き上げした企業割合もダウンロードできる資料に載っていましたので、地域ごとの状況もわかるようになっています。中部地方において、引き上げした企業が多いこともここからわかります。

 

ちなみに、大手企業においては、賃金の引上げを実施した企業の割合は89.4%にもなっています。参考までに、書いておきます。
参考:経済産業省
平成28年 企業の賃上げ動向等に関するフォローアップ調査集計結果の概要

転職希望者には朗報です

さて、今回の経済産業省の中小企業、小規模事業者に対する調査では、人員を増やす予定についても聞いています。

 

平成28年度に増やす予定(すでに増やした事業者も含む)と回答した企業は、今年度は、53.0%になって、半数以上です。昨年度より7.2%もアップしています。

 

このブログを見てくださる方で、転職希望者はほとんどが中小企業への転職だと思いますが(大手企業は新卒採用としての割合が多いかと)、このように半数以上の事業者が人員を増やす予定、すでに増やした、との話は、希望が持てることだと思います。

 

また、現在働いている会社の職場環境が悪い(賃金のみならず、パワハラ、いじめを含む)、ブラック企業ではないか、という場合、自分がムリをしてまで、さらには過労死寸前まで働く必要があるのか、を考えてみてください。もしかしたら、井の中の蛙になっていて、会社を辞めたらどこも採用してくれないのではないかということになっていないでしょうか。自分が採用された頃、かなり就職活動に苦労した方などはそのように思いがちではないか、と感じました。
 

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