追記あり。改正された主なものは、以下のページに書きました。

平成29年1月からの雇用保険関係で改正されたもの。
平成29年1月からの改正雇用保険について

平成29年度に失業手当(世間でいう失業保険)が引き上げとなる予定

現在、雇用保険については、労働政策審議会の雇用保険部会で検討の場が持たれています。労使の考えに隔たりがあり、結論が出るのはかなり難航するだろうなと思っていました。

それでこの件に関して、まとめていましたら、Yahoo!ニュースで、1日あたりの失業手当を引き上げる方針を固めたとの報道が入ってきました。

 

とは、言うもののの、給付率は変わらずの可能性が高いそうなので、「最低額、最高額ともに100~200円程度引き上げられる」ということのようです。それでも国全体からみれば、これもかなり大きなことです。

 

2016年9月13日Yahoo!ニュースより
失業手当、来年度引き上げ=1日100~200円―厚労省 (時事通信) – Yahoo!ニュース

厚生労働省は12日、失業中に雇用保険から支給される1日当たりの失業手当を、2017年度から大幅に引き上げる方針を固めた。

企業が従業員に支払わなければならない最低限の賃金「最低賃金」の上昇を踏まえ、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の雇用保険部会で年内に決める。上げ幅は、少なくとも100~200円程度になる見込み。

(中略)

逆転現象を解消するため、賃金日額の下限を底上げし、併せて上限も上げる。給付率は変わらない可能性が高く、失業手当は最低額、最高額ともに100~200円程度引き上げられる見通し。

 

雇用保険の積立金が過去最高額の6兆円以上となり、積立てをしておくよりは、給付の引き上げや雇用保険料の引き下げを考えるのは当然の流れでしょう。ただ、この積立金が積み上げられて過去最高額になった点ですが、雇用状況の改善だけでなく、2000年代初めの頃の給付水準の引き下げ、自己都合退職の人の日数を減らしたなどがあって支出抑制された面もあったのです(2000年初めから徐々に変わっていますが、特に2000年より前の上限額、下限額をみると抑制されたと感じます)。

 

雇用保険料率は現在、過去最低の0.8%になっていますが、17年度からさらに0.2引き下げることを予定しているとのことでした。これに関しては、使用者側も、労働者側もおそらく同意することでしょう。ウィンウィンといいますか。

 

給付内容の引き上げについては、その内容です。給付水準や日数、給付率についても検討していると、聞いていました。

今回の報道では、その中で、失業手当の上限、下限を変えるようです。

 

ただ、給付率については、変更しない模様です。給付率とは、離職前の賃金全額が出るわけではないよ、8がけの人や、6がけの人、半額の人などがいるよ、と聞いたことがあるかと思います。賃金と同じでは失業手当をもらっていたほうがいいですからね。失業手当は離職前の賃金によって、45%から80%を乗じて決まります(60歳未満は50%から80%の範囲内)。高い給料だった人は、%が低くなります(低い給与の人は、その逆)。

 

失業手当の上限、下限を変えることについては、報道されたように決まりそうなのですが、給付日数については、どうも隔たりがあるようです。

特に、現在は人手不足ですから、失業手当をもらっているよりは早く仕事についてもらいたいこともあるのでしょう。

 

2016年9月12日付け時事ドットコムより
給付日数増は厳しく=失業手当増額も-労政審:時事ドットコム

厚生労働省は、最低賃金の上昇に伴い1日当たりの失業手当を大幅に引き上げる方針を固めた。離職者の再就職支援では、労働者側が失業手当の所定給付日数の増加も求めているが、使用者側が反発しており、難しそうだ。

私は、この雇用保険部会の傍聴に行っていないので、どのような状況だったのかわかりませんが、報道を見るかぎりでは意見の歩み寄りはなさそうです。なにか、決定打のようなものがない限り、今の雇用状況では難しいのかなと思います。

 

なお、労働政策審議会(職業安定分科会、雇用保険部会)の審議会資料については、現在、見ることができます。

平成28年9月5日付け審議会ー厚生労働省のページより
職業安定分科会雇用保険部会審議会資料 |厚生労働省

雇用保険の概要ならびに雇用保険に関する統計も各種そろっています。ダウンロードできるようになっているので、関心のある方はご覧になってみてください。

 

6兆円を超える積立金について、いかに労働者や会社側に返していくかについて関心が高いようですが、雇用保険料の引き下げや、失業した人に対する雇用保険の給付内容(給付の上限下限、日数、給付率)だけでなく、他にも論点がありますので、今後の審議会の状況などにも注目していきたいと思っています。

おそらく来年度の雇用保険は、いろいろと改正がありそうですね。

2016年9月6日付け日本経済新聞より一部引用
雇用保険改革、労使に温度差 保険料下げ議論開始  :日本経済新聞

厚労省は5日開いた労働政策審議会の雇用保険部会で、主な論点を示した。今回の制度改革では(1)雇用保険料の引き下げ(2)育児休業給付の期間延長(3)自発離職者の失業給付の延長(4)国庫負担金の引き下げ――が議題となる。厚労省は年内に議論をまとめ、来年の通常国会に雇用保険法の改正案を提出したい考えだ。

雇用保険は、失業した人だけに関わるものではなく、育児休業給付、介護休暇給付、高年齢雇用継続給付のような雇用継続給付もあります。もちろん、雇用保険の保険料がどうなるかについても、現在、職についている人にとっても関わることです。
 

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