用意して望めば転職活動の心構えとなりそうです

転職者の実態調査が平成28年9月20日に公表されました。前回の調査が平成18年となっていましたから、約10年ぶりのようです。

平成27年の状況ですが、最近の人手不足についても少しは触れられているでしょうか。

 

平成27年転職者実態調査の概況|厚生労働省

 

概況版(PDF)

http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-gaikyo.pdf

 

「今回の調査は5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約 17,000 事業所及びそこで働く転職者から約 11,000 人を無作為抽出して平成 27 年 10 月1日現在の状況について 実施したもの」とのことです。

平成27年の10月ですから約1年前の状況に基づいた結果となります。5人以上の常用労働者とのことですから、小規模の事務所も対象になっていますね。

以下、上記の実態調査の概況をみながら、感想を書いてみたいと思います。

事業所に対する質問からみた転職者の調査結果

転職、となりますとやはり、中小企業を抜きに語ることができません。しかし、転職者がいる事業所、となるとおもったよりも割合が少ないなという印象です。

「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者がいる事業所」割合は 35.7%であり、「雇用期間の定め無し転職者がいる事業所」は 30.4%、「1年以上の雇用期間の定め有り転職者がいる事業所」は 9.5%となっている。

事業所では、どのように求人を行っているのでしょう。募集方法としては、

転職者がいる事業所の転職者の募集方法(複数回答)をみると、「公共職業安定所(ハローワ ーク)等の公的機関」とする事業所割合が 65.7%で最も高く、次いで「求人情報専門誌、新聞、 チラシ等」が 38.5%、「縁故(知人、友人等)」が 30.8%となっている。 事業所規模別にみると、「民間の職業紹介機関」、「自社のウェブサイト」及び「会社説明会 (合同説明会を含む)」では事業所規模が大きいほど事業所割合が高くなっている。

まずは、ハローワークですね。公的機関に載っている求人は、求職者も安心します。もちろん、内容がどうなのかはわかりませんが、もし求人内容と違っていたら、すぐさまハローワークに通報することができますからね。それに、ブラック企業のような後ろめたいことをやっている会社は、最初からハローワークを利用するよりは、チラシや求人誌に載せそうなイメージですがどうでしょうか。

つい先日も、まったく労基法無視としかいいようのない求人があったと知り合いから聞きました。面接に行って具体的になってきたら、有給が取れないことを暗に言ったそうです。いまだに、そのような会社もあるので、転職活動ではきちんと確認して、労働条件通知書を書面でもらっておきたいところです。

 

それと、求人方法で、意外に思った点なのですが、まずは周りの人に、誰かいい人がいないか、聞いてみるのでしょうか。縁故というものも意外に多いのだなあと思いました。

最近は、自社のウェブサイトというものも見かけますね。事業所規模が大きいほど多いとなっていますが、小さな事業所でも見かけます。

 

さて、会社に入ってからの処遇、すなわち、賃金がどれくらいになるのか、役職はあるのか、あるとしたらどの程度なのかについては、

転職者の処遇(賃金、役職等)決定の際に考慮した要素(複数 回答)をみると、「これまでの経験・能力・知識」とする事業所割合が 71.4%と最も高く、次い で「年齢」が 46.3%、「免許・資格」が 35.9%となっている。 産業別にみると、「これまでの経験・能力・知識」は「学術研究,専門・技術サ-ビス業」が 85.2% と最も高くなっている。「年齢」は「製造業」が 58.9%と最も高く、「免許・資格」は「医療, 福祉」が 65.7%と最も高くなっている。

転職者ですから、これまでの経験や能力、そして知識に対して一番考慮するでしょう。それがあるからこそ、採用すると言えるのではないでしょうか。あとは、他の人との兼ね合いもあるでしょう。年齢も考慮するようです。免許や資格は、医療、福祉系が多いのは当然でしょうね。それがないと働けないことが多いですからね。専門知識があってこそです。

 

さらに読みすすめると、おやっと思った質問もありました。「転職者がいる事業所の転職者を採用する際の問題の有無」と書いてあるのです。何か問題になるのだろうかと思ったら、これは転職者を採用してみて、難しいと思った点を聞いているようです。答えをみたら、理解できました。

「必要な職種に応募してくる人が 少ないこと」が 64.1%と最も高く、次いで、「採用時の賃金水準や処遇の決め方」が 39.2%、「応募者の能力評価に関する客観的な基準がないこと」が 34.2%となっている。 産業別にみると、「必要な職種に応募してくる人が少ないこと」は「運輸業,郵便業」及び「医 療,福祉」が 71.3%と最も高く、次いで、「電気・ガス・熱供給・水道業」が 70.0%となっている。

会社側では、この職種が欲しい、と思っていても、その職種に応募してくる人が少ないと感じているのですね。最近は、さらに人手不足ですから、余計にそのように感じることでしょう。それに、応募してきた人に対して本当に、会社が求めているような能力があるのだろうかということも「客観的な基準がない」と答えていることからもわかります。

さて、転職希望者にとって気になる点です。今後の採用予定について、

今後3年間の転職者の採用予定をみると、「転職者を採用する予定がある」事業所割合は 52.6% となっている。これを産業別にみると、「情報通信業」が 70.5%で最も高く、次いで「生活関連 サ-ビス業,娯楽業」が 65.5%、「運輸業,郵便業」が 65.1%となっている。

半数に以上の事業所で、転職者を採用予定があるとのこと。おそらくこれはまだ続くのではないでしょうか。

「転職者を採用する予定がある」事業所について、新規学卒者との優先順をみると、「転職者を優先して採用したい」が 33.2%、「新規学卒者を優先して採用したい」が 12.2%となっている。 産業別にみると、「転職者を優先して採用したい」は「運輸業,郵便業」が 61.2%で最も高く、 次いで「サービス業(他に分類されないもの)」が 47.9%、「鉱業,採石業,砂利採取業」が 45.2% となっている。「新規学卒者を優先して採用したい」は「電気・ガス・熱供給・水道業」が 24.6% で最も高く、次いで「不動産業,物品賃貸業」が 21.0%、「金融業,保険業」が 20.4%となっている。

事業所によっては、新卒採用を主にしている会社もありますから、必ずしも転職者を受けいれているとは限りません。しかし、転職者を優先して採用したいと答えたほうが割合としては多いです。その一方で、新規学卒者を優先するのは、電気やガスのような公共的な意味合いのあるような産業が多い結果となっていました。

転職した人への質問に対する調査結果(個人調査)

では、転職者の実態調査はどのようになっているでしょう。どのような考えだったのか。

転職者の現在の状況です。転職後は正社員なのか、非正規社員なのか。

現在の勤め先の就業形態をみると、「正社員」72.7%、「正社員以外」21.3%で、正社員以外は「契約社員」9.8%、「その他」7.4%、「嘱託社員」3.9%となっている。男女別にみると、男女とも「正社員」が最も高くなっているが、女は「契約社員」が 11.6%、「その他」が 12.2%と男より割合が高くなっている。

正社員が圧倒的に多かったです。男女とも多かったのですが、女性は契約社員については男性に比べ多いようです。

転職した結果、賃金などどうなったかも気になるところです。

賃金が転職によりどのように変化したかをみると、賃金が「増加した」が 40.4%、「減少した」が 36.1%、「変わらない」が 22.1%となっている

増加した人のほうが多いですが、変わらないという答えや減少したという答えもありますね。これは労働時間がどうなったか、他の要素も考えないといけないでしょう。賃金との関連はわかりませんが、労働時間としては、

労働時間が、転職によりどのように変化したかをみると、労働時間が「減少した」が 34.2%、「変わらない」が 33.0%、「増加した」が 31.6%となっている。

このようにみてみますと、割合的には労働時間が減って、賃金は増えたということになりますね。もちろん中には、労働時間が増加しているのに、賃金は減少したという人も残念ながらいるのでしょうが。

さて、なぜ転職したのか、その理由としては、

転職者が直前の勤め先を離職した主な理由をみると、「自己都合」が 75.5%と最も高くなっている。
「自己都合」による離職理由(3つまでの複数回答)をみると、「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」が 27.3%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が 26.7%、「賃金が低かったから」が 25.1%となっている。

ほとんどが「自己都合」退職です。不満に思って転職したわけですが、賃金以外の労働条件がよくなかったから、というのが最も多い回答ですが、それでも、賃金が低かったや満足のいく仕事内容でないという理由も、ほぼ同じくらいありました。これらは横並びですね。思ったよりも、人間関係の問題では転職となっていないのですね。

 

次に、転職活動の期間に対しても聞いています。

これは、「転職活動をはじめてから離職するまで」と、「離職してから現在の勤め先に就職するまで」の両方を聞いています。

具体的に転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間をみると、「1か月以上3か月未満」が 27.2%、「転職活動期間なし」が 25.8%、「1か月未満」が 19.3%となっている。

直前の勤め先を辞めてから現在の勤め先に就職するまでの期間をみると、「1か月未満」が 29.4%、「離職期間なし」が 24.6%、「1か月以上2か月未満」が 12.5%となっている。一方、「10 か月以上」が 7.6%となっている。

辞めるまでは、意外と短期間ですね。辞めてからは失業給付をもらっていた人もいるのでしょうし、すぐさま、次の会社へという人もいます。1ヶ月未満という人と、10ヶ月以上というような両極端にわかれています。私の周りでは、最近はあまり間を開けずに、次に行ったという人が多いですね。

 

転職は、転職者と会社側の思いが一致しないといけないので、「お見合い」のようなものです。勤め先が来て欲しいと言っても、応募者が行きます、とならなければ決まりません。転職した人は現在の勤め先を選んだ理由としてはどのようなものがあるのでしょう。

現在の勤め先を選んだ理由(3つまでの複数回答)をみると、「仕事の内容・職種に満足がいくから」が 40.8%で最も高く、次いで「自分の技能・能力が活かせるから」が 37.5%、「労働条件(賃金以外)がよいから」が 24.9%となっている。

仕事内容に興味が持てないと続きませんし、自分の能力を活かせるというのは、やる気にも直結することですね。これに労働条件がよければなおのこと、といった状況のようです。

 

以上、転職者実態調査の概況の結果を見て、私の感想を中心に書きました。転職者実態調査の概況の、そのまた、ごく一部だけなので、概況だけでも、さらに調査の結果はあります。興味のある方は、上記の厚生労働省のページで中身をダウンロードしてみてください。
 

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