雇用保険料は今までの0.8%から0.6%に引き下げる方針

今年の夏ごろから言われていたかと思うですが、下がるだろうと言われていた雇用保険料ですが、2年連続、さらに、1年だけということではなく、3年の限定とはなりますが、下がる方向性で決まったようです。

 

まずは厚生労働省が12月に開く労働政策審議会の雇用保険部会でどうなるかみてもらってからとなりまして、すぐさま決まるということでありませんが、来年度に向けて動きがでています。12月中に結論を出して、来年の通常国会に関連法改正案を提出へと向かっていくようです。こういうのって、けっこうぎりぎりに決まるのですよね。

 

でも、報道ではほぼ決まりのように書かれていますし、引き下げとなると労使ともに賛成でしょうから、スムーズにいくのではないでしょうか。消費税の増税を打ち消す作用があるのかどうかはわかりませんが、日本全体としてみれば負担減は「年3400億円程度」というけっこうなお金になります。

 

2016年11月26日付日本経済新聞の記事より引用
雇用保険料、賃金の0.6%に下げ 17年度から3年間  :日本経済新聞

財務・厚生労働両省は労使が折半する雇用保険料を2017年度から19年度までの3年間は賃金の0.8%から0.6%に引き下げる。0.2%分の下げ幅で、会社員と企業の負担を合計で年3400億円程度軽くする。3年間の軽減額は合計1兆円規模。2019年10月の消費増税に向け、個人消費や設備投資の活発化を促す。

 

しかし、なぜか今回は単発と申しますか、1年毎ということでなく、3年間継続で引き下げということで、これは珍しいのではないかと思うのですよ。

 

個人、個人としての負担減はわずかに感じるでしょうが、全体としてみると違ってきます。ちりも積もればなんとやら、です。
日本の景気のためにもいいのではないかと思うのは、「企業側が年間1700億円程度の負担減」となるという部分です。このようなことが積もり積もって、設備投資だとかにお金が回るのですね。

 

厚労省は今回、引き下げ幅を3年間継続することも決め、長期にわたって家計を支援する姿勢を明確にする。年収400万円の会社員なら年4000円程度の負担減となる効果が見込まれている。企業側も年間1700億円程度の負担減となるため、設備投資や賃上げの加速が期待される。

国の負担も軽減する。失業手当への国庫負担割合も19年度までの3年間は現行の13.75%から2.5%に引き下げる。1200億円規模の軽減となり、安倍政権が「一億総活躍」として重視する保育士や介護士の待遇改善などの財源に充てる。保育士は賃金を2%上げ、職務経験によって月額4万円を上乗せする。介護士の月給も平均月1万円増やす。

雇用保険の積立金は失業した場合の給付に加え、育児休業や教育訓練などへの給付にも活用されており、4兆円程度の積み立てが適正水準とされてきた。景気悪化の際に活用が増える傾向にあるが、雇用環境が安定した現状では「6.4兆円の水準は過剰だ」との指摘があった。

 

それと、国の負担も軽減と言われていますが、かなりこれは大幅な引き下げですよ。この国庫負担割合がこれだけ減るのは、私も記憶になくて、過去最低となるそうです。

社会保障としての雇用保険ですが、このように国庫負担が下がるのは珍しいです(年金やら健康保険と比べると)。

 

雇用情勢の改善があってこそ

このようになったのは、すべては雇用状況の改善があったからです。失業率も減り、転職事情もよくなったからです。良くなったどころか、雇用と言えば、募集しても人が集まらない、今の従業員だけでは人の配置が難しいなどの人手不足の話ばかりになりましたね。

 

それでも、雇用保険はいい方向に回りだすと、いい循環になるのだと見本みたいな状況ではないかと思います。

 

しかし、雇用情勢が悪化した場合に備えるということも大事です。雇用情勢が悪化しますと、雇われている人が減るわけですから、雇用保険料を払う人が少なくなり、保険料のお金が減っていきます。さらに、そのお金が失業給付のほうにいくので、減る一方になります。そのためのお金も確保しながら、雇用保険料を減らしていくことを考えます。

 

それでも昨年度末の積立金の金額がかなりの金額(2016年3月末で過去最高の6兆4260億円)になりましたから、今回の3年間引き下げへ、ということが決まったのでしょうね。

 

保育士や介護士の待遇改善へ

さて、今までも何度も書いてきましたが、雇用保険は失業給付だけに使われているだけではなく、育児休業、介護休業にも使われています。

 

これらは雇用の維持につながりますからね。さらには、教育訓練への給付にも使われています。失業した人だけではないということです。

 

その他、私がいいなと思ったのは、この部分です。「保育士は賃金を2%上げ、職務経験によって月額4万円を上乗せする。介護士の月給も平均月1万円増やす」ということ。

 

きっとこれでは不十分だという意見もあるでしょうが、それでもやらないよりはいいことです。このような雇用状況がよくなって、財源があるのなら、こういうことにこそ、お金をまわしておくのがいいのではないでしょうか。あまりにも待遇がよくないといい人材が確保できないですからね。
 


転職には、転職サイトの登録が大事です。雇用保険をもらってからでは遅いのです。まだ会社をやめていないうちから登録してどんな求人があるか知っておきましょう。他社にない求人もあるので、転職サイトには複数登録しておくといいです。

転職サイトの登録がまだの人は、こちらから

>>>転職支援サイトの記事ページへ