企業の採用動向として、正社員の採用予定がある企業が過去10年で最高に

2017年3月14日、帝国データバンクが「2017年度の雇用動向に関する企業の意識調査」という意識調査の結果を発表しました。

それによると、「正社員の採用予定がある」と答えた企業は64.3%で、過去10年で最高水準ということです。

前々回のブログにも書きましたが、就職氷河期の時代に正社員になり損ねた人は、ぜひとも今のこの転職状況がいい時期に正社員に一度はなっておいたほうがいいですよ。

企業のほうでも正社員の採用予定があると答えた企業が過去10年で最高なのですから。

失業給付の日数の拡充に関して今回改正になりましたが、バブル経済崩壊後の不況期に新卒者だった人たち、特にリーマンショックの時に学校を卒業して社会人になった就職氷河期の人たちを支援するためのものであるといわれています。

 

この就職氷河期の時に新卒者だった人たちは、運悪く、非正規のまま働いている人が多いため、仕方なくフリーターやニートのままでいる割合が多いのだといわれています。

それだからか30~45歳未満の年齢層での離職者は、失業給付が出る期限内に就職できる割合がほかの年代に比べて低いことも指摘されていたそうです。 そのこともあって雇用保険法が改正になったとき、この年齢層だけ給付日数が増えました。

いわゆる自己都合ではない離職、倒産や解雇により離職した30~45歳未満で、雇用保険の加入期間が1年以上5年未満の場合について延長され、30~35歳未満の人は120日、35~45歳未満は150日までとなりました。これは新聞報道等されましたので知っている人が多いかと思いますが、失業した場合の就職氷河期世代を念頭に置いての措置です。それだけ割りを食った世代だからです。

それに比べ、最近は本当に雇用状況が改善されました。昨年末の有効求人倍率は1.43倍ということで、求人側のほうが苦労するようになっている最近の状況ですが、人手不足については至るところで聞かれるようになりました。このブログでもその人手不足問題については何度も書いてきました。

 

それにしても、これくらいの有効求人倍率となりますと、バブルのころと同じくらいの水準ですよね。しかし、業界によってはあまりにも人手不足のところもあれば、そうでもないところもあります。また、地域によっても温度差がありますよね。

 

一般に大都市圏、東京圏や名古屋圏、大阪圏内は人手不足が深刻ですが、地方ではまだまだそれほどでもないと言われることもあります。

また、正社員の雇用についていろいろと話題になっていますが、まだまだ、非正規雇用の問題もあります。

前置きはこれくらいにして、帝国データバンクの調査結果を見てみましょう。

副業に関しても意識調査の項目に

私が興味深いなと思ったのは、「従業員の副業・兼業を認めた効果」についての質問があったということです。これはどのような回答が多かったのでしょうか。

帝国データバンクのページより引用

参考:2017年度の雇用動向に関する企業の意識調査
正社員採用、過去10年で最高水準~ 副業・兼業はモチベーション向上や人材確保・定着で効果的 ~

2017年度の雇用動向に関する企業の意識調査 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

帝国データバンクが、「2017年度の雇用動向に関する企業の意識について」の調査を実施したということなので、その中身を見てみました。

2016年12月の有効求人倍率は1.43倍と、1991年7月以来25年5カ月ぶりの高水準となり、人手不足が深刻化している。また、新規学卒者の就職内定率は2016年12月時点で85.0%(大卒)と6年連続で上昇し過去最高となっている。 (中略) 地域間や業界間、社員・非正社員間などの雇用動向には依然として格差がみられる。

 

なお「本調査は、TDB景気動向調査2017年2月調査とともに行った」ということです。それが上記リンクから読むことができます。

先ほども書きましたように、有効求人倍率も高水準となっています。今は、失業者うんぬんよりも人手不足の話題ばかりで、そちらのほうが企業としては深刻な問題になっています。

また就職氷河期の時代の人から見れば、いくら時代が違うとはいえ、ここまで新規学卒者の就職内定率の良さをみると運が悪かったと思ってしまうのも当然だろうなと感じます。

 

正社員の採用予定があると回答した企業の割合は64.3%と、3年連続で6割を超え、過去10年で最高水準。特に「大企業」(83.8%)の採用意欲が高く、調査開始以降で最高を更新。「中小企業」(59.0%)の採用予定も2年ぶりに上昇し、正社員の採用動向は上向き状況

調査結果にも現れているように、「正社員」の採用予定があるという回答です。派遣社員とか、パートを増やすというのではありません。正社員としての採用意欲が高まっているのです。

非正社員の採用予定があると回答した企業の割合は47.6%で2年連続の減少となり、非正社員に対する採用意欲はやや弱まった。しかし、非正社員が人手不足の状態にある「飲食店」「旅館・ホテル」「娯楽サービス」は8割を超える企業で採用を予定

その反対に、「非正社員」の採用予定は2年連続の減少です。とかく最近は正社員が増えず、非正規雇用が増えたと言われていますが、統計的には、非正社員の採用予定がある、という回答のほうが減少しているのですよ。

それでもいまだに、非正規雇用が増えたというイメージは多くの人が持っていますけれど、実態はこのようになっています。

副業や兼業を認めた場合の効果について

今回の調査結果で個人的に興味深かったのが、この従業員の副業を認めた効果です。今までなら、会社側は嫌っていて、自分の会社でのみ真剣に働いてほしいとか、副業を認めたらどこに所属しているのかわからなくなると言われていました。

まだまだ、雇用保険だとか、残業代の計算だとか、労災はどうなるだとか、ダブルワークに関しては法律が追いついていないようですが、従業員の副業を認めたことで、かえって、「定着率が向上した」とか、「モチベーションが高まった」など意欲の面でいいような回答が多い印象です。

 

従業員の副業・兼業を認めることによる効果では、従業員の「定着率が向上した」が26.6%で最高。次いで、「従業員のモチベーションが高まった」「従業員のスキルが向上した(本業に貢献)」「多様な人材の活躍が推進できた」「継続雇用が増加した(リタイア後の再雇用など)」が続いた。従業員の副業・兼業を認めることで、労働意欲や人材確保・定着の面で効果的と捉えている

 

現在、政府のほうでも「働き方改革」ということで、今までの日本にありがちな労働環境から脱却して柔軟な働き方を議論している最中です。

また、これからの日本は少子高齢化社会ですから、今までの発想で労働環境や従業員のことを捉えるだけでなく、時代に応じた変化も必要かと思います。さらには、ロボット化も進んでいくことでしょうし、AIによる自動化もあって、人が働くことについても変化が激しい時代になっていくでしょう。

私自身も時代の変化を注目して行きたいと思います。あっという間に、気付いたら浦島太郎のような状態だったということに、ならないようにしたいものです。


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