毎年8月に変更される雇用保険の基本手当日額

昨年は、8月からの雇用保険の基本手当日額が下げる方向での変更になるとブログに書きました。

昨年の時のブログ

平成28年8月1日から雇用保険の基本手当日額が変更に

 

今回の変更は、引き上げです。

平成29年8月1日から、雇用保険の1日あたりの支給額となる「基本手当日額」が引き上げでの変更です。基本手当日額は、離職前の給与に基づいて決められる1日あたりの支給額となります。これに給付日数をかけるのですね。給付日数のほうは、自己都合か会社都合かなど退職の理由や年齢や勤続年数で異なります。

 

いつも書いているように、失業した場合に条件を満たせば受給できる雇用保険の失業給付は、毎年8月に改定されます。今年の変更は、平成28年度の平均定期給与額が対前年度比で約0.41%上昇したため引き上げとなります。

 

それとともに、今回の変更は、基本手当の算定の元になる「賃金日額」の上限、下限額の引上げなどが改正になっています(「雇用保険法等の一部を改正する法律」の一部が8月1日施行)ので、それについての改正も含んだものとなっています。

ここ数年の中ではかなり引き上げが大きなものとなっています(昨年は引き下げだったからよけいに感じます)。

 

基本手当日額は離職前の6か月間に毎月きまって支払われた賃金の合計を180で割って算出した金額をもとに計算されます。毎月支払われた賃金、とあるようにボーナスは入りません。割り算して出た金額が一日あたりの平均給与額ですが、これを「賃金日額」といいます。60歳未満の人なら、賃金日額のおよそ50~80%で、60歳~64歳については45~80%となって計算されます。この率については、賃金の低い人ほど高い率となっています。

 

基本手当日額は年齢ごとに、その上限額が決められていて、8月1日からは現在は下のとおりとなっています。この金額が引き上げとなったのです。

(平成29年8月1日からの上限金額)

30歳未満 6,710円
30歳以上45歳未満 7,455円
45歳以上60歳未満 8,205円
80歳以上65歳未満 7,042円

これは、あくまでも上限額です(最高額でこれ、という意味)。人によって自分の金額は違いますからね。会社を辞める直前6ヶ月の給与が違いますからね。

 

同じように、基本手当日額の最低額の引上げもあります。

最低額は、1,976円となりました。

給与に基づいて計算した結果これ以下となっても、この金額が最低額となります。

 

厚生労働省のページにも毎年雇用保険の基本手当日額の変更について載ります

 

雇用保険の基本手当日額の変更 |報道発表資料|厚生労働省

 

厚生労働省のページには、毎年のこの雇用保険の基本手当日額の変更に関するページが出ます。

「厚生労働省は、8月1日(火)から雇用保険の「基本手当日額」を変更します」とかいてありまして、平均定期給与額の上昇(又は下降)したことによる引き上げ(もしくは、引き下げ)や法律に基づいて決められる上限額・下限額によって決まった旨のことが書かれます。

なお、上記の厚生労働省のページを読むとわかりますが、平均定期給与額というのは、きちんと調査した金額です。「毎月勤労統計調査」というものです。この調査で、毎月決まって支給する給与の平均額調査した金額をいいます。

 

【具体的な変更内容】

1 基本手当日額の最高額の引上げ

 

基本手当日額の最高額は、年齢ごとに以下のようになります。

60 歳以上65歳未満

6,687 円 →  7,042円( +355 円)

45 歳以上60歳未満

7,775 円 →  8,205円( +430 円)

30 歳以上45歳未満

7,075 円 →  7,455円( +380 円)

30 歳未満

6,370 円 →  6,710円( +340 円)

 

2 基本手当日額の最低額の引上げ

1,832 円 →  1,976円(+144円)

 

上記、厚生労働省のページには、決まった上限額、下限額だけでなく、どれくらいの幅で引き上がったかも書いてあります。

 

引き上げですから、どれも+となっていますが、特に、45歳以上60歳未満の金額が前年より430円高くなっているのが目を引きました。

 

上記、厚生労働省のページには、「別添資料」としてダウンロードできる資料があるのですが、そちらには、具体的な事例などが書いてあります。例えば、「賃金日額が6,000円である60歳未満の受給資格者に係る基本手当の日額」のような事例や基本手当日額の計算式及び金額や給付率のグラフなど、さらに詳しい内容が記載されていますので、興味のある方は、一度見ておくといいでしょう。